まいひーろー

贅沢すぎる私


「蕾ちゃんって本当に細いねー!
なんかダイエットでもしてた?」

「あ、いえ、もともと小食で……」

「そういえば前から気になってたんだけどシャンプー何使ってるの?
めっちゃサラサラだよね。」

「お母さんが買ってきているので何を使っているのかは……」

「やっぱさ、あの白雪姫の衣装アレンジしようよ。
いくらなんでも黄色スカートに青のトップスはダサいしさ。」

「ちょっとあんたら、私の衣装も作ってよ?」

私が行きつく間もなく質問攻めにされていると、横から茜ちゃんがしゃべってくれたのでどうにか息をつく。
……いまだに、女の子に囲まれるのは少しだけ抵抗があるけれど、でも衣裳係のみんなはとても気さくでとても安心した。
ちなみに今は、衣装の測定と言うことで私たちは被服室にいる。

"白雪と二人の王子様"と"お化けin迷路屋敷☆"をすることに決まってから3日。
すでに台本は書き終わったらしく、昨日呼んでみてびっくりした。
かなり原作をアレンジしていて、幸い思ったよりも白雪の出番が多くなくて安心した。

……とはいっても、少ないというわけでもないんだけれど。

ちなみに、お化け屋敷の名前はあのまま文化委員会に通された。
無事許可をもらったようで、正式決定だそうだ。


< 111 / 184 >

この作品をシェア

pagetop