まいひーろー













「あ、白雪姫いた!!」


「え、まじ、どこ!?」




「………!?」


ぞろぞろと、帰っていくお客さんを迎えようと茜ちゃんと出口へ向かうと。
なぜかわっと注目を浴びて。
訳の分からない私はひたすらにあたふたしてしまう。



「ねぇねぇ、メアド交換しない?」


「どこのクラス?
こんな子1年にいたっけな……」


「名前は?なんだっけ?」



突然、数人の男の人に囲まれて。



「え、あの、その、えっと……」

男の人と話すのが苦手な私は閉口するしかない。
助けを求めようとさっきまで茜ちゃんがいたところに目をやると、



「もーだから!メアド覚えてないから教えられないって!」


「じゃあ、俺の教えるからメールしてきてよ、」



同じく、男子に声をかけられていて。
助けを求めようにも声をかけられない。


どうしよう…と、思ったところで。



きゃあああ!


「!!!」


向こうの方で女の子の声が聞こえたかと思うと、



「ちょっと。」


「っ、」



突然、肩に人の腕が。
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