完◆ ぐだぐだ

特別扱いされてるうちに、感覚が麻痺しちゃって。


私はいつの間にか図々しくなった。性格が悪くなった。

見た目が派手で“きつそう”って誤解されても、性格良くて人情派の子居るのに、

―――私はそうなれなかった。



自分を守る為…
弱い立場の人を見下すことで、仲間意識を作ってた。


“あの子みたいなダサいカッコ私らはしないよねー”

“あの子の化粧変じゃない?”

“あの子ってなんか関わりたくないよねー”


いじめとか悪口のつもりなんてなかった。


ケラケラ笑って、

ただ「自分と“あの子”は違うからイケてます!」って、必死で自分の足元を固めることに精一杯で。



だから、気付かなかった。



―――馬鹿にする“あの子”は、

中学の自分にそっくりなのに――――



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