契約恋愛




「真紘から、どうぞ」



「いや、美鈴から…」



「そう?分かった」



スゥと大きく息を吸って、真っ直ぐ真紘を見て言った。




「今までありがとう。契約恋愛、楽しかった!真紘とは、本当にちょっとしかいれなかったけど、いい思い出になったよ」



「バイバイ」



それだけ言うと、急いで屋上を出た。



バイバイ…真紘。



バイバイ。



「ハァ……ハァ。泣かないって、決めたのにな」



はははと笑って、ぺたっと床に座り込む。



真紘…真紘…



もうあなたのそばには居れないんだね。



あなたと話すこともないんだね。



悲しいよ、寂しいよ。



でも、これで良かったんだ……



良かったんだよね、真紘…――――――





< 31 / 81 >

この作品をシェア

pagetop