あの夏の日
ほんとうは、



かいとに甘えたかった。



でも、



大学生とのあの一夜のように



後悔したくなかった。



もし、私のために



かいとの未来を奪ってしまったら



そう思い、



ブレーキをかけた。



『あなたが大好きだから…』



『いつも思っているから』



かいとはそう言ってほほえんだ。



「ありがとう」



かいとに会えてよかった。



この海に来てよかった。



あと半年…



卒業まで



私たちは約束の指切りをした。






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