デジ*ナデシコ
退学届出
「いったいなんだこれは」
「永岡健三郎政敬、本日をもって
退学します。させていただきます。」
「先生をバカにしとんのか」
「じゃあパパに言い付けるもん」
「すみませんでした」
「よろしい」
…よし。これでいいんだ。
そんなに頭悪くないし。
自分で勉強くらいできるし。
さあ、一般人として自由に暮らすぞー!!
***
「えっと…家賃はどれくらいですか?」
「7万じゃ」
「いい!とてもいい!一般人っぽい!しかも低いほうの」
「ひ、低いほう…?」
「いえなんでもありません。俺は、万が一のことがあればすぐ、
別の場所に移らにゃなりませんので。
これくらいが丁度良いですね。
買います!」
***
「政敬くんてさー免許もってんの?」
「はい!ポルシェなら運転したことあります!」
「え?」
「…じゃなくて、やだなあ先輩。冗談ですよ、ははは。」
「だよなー。おまえの場合痛車とか乗ってそうだしな。」
「そうっすかねー」
結局俺は運送業をして、日本を転々とする事で
父さん達に見つからずに
一般人として生きていくと決めたのだ。
まさか、結婚を強いられるとは思ってもなかったし、
よりによって対戦相手は、ホストの天下を取った翔太兄ちゃん。
俺は二次元しか興味ないし、
負けは目に見えてるなあ…
これからどうしよう。