高校生日記
痛いほどの視線…。

知らないふりをする
のが1番だと言い聞かせ
自分の机を探す。

「ふっ…。」

思わす笑ってしまった。

なんでかって!?

そりゃ1人だけ
席離れたら笑うしか
ないっしょ。

夏子と美優は
席が前後だった。

夏子は「佐々木」で
美優は「小南」で
あたしは「田中」…。

うん、ちょっとは
覚悟してたよ。

でもこのマンガみたいな
展開をあたしは
望んでませんから!!

いったいあと何回
自分にツッコミを入れ
なければならない
んだろう…。

げっそりしつつ
ちゃんと席には着く。

あたしってば
チョーいい子じゃね!?

混乱のあまり意味の
分からない自画自賛。

「おい、お前…。」

隣の奴が声かけてきた。
振り向いたあたし、

「ヒッ…!?」

超コエー!!!!!!!
ピアス何個つけてんの、
髪染めてんの、
眉毛ないの。
とか言いたいことは
めっちゃあったけど、
こんな人に言えるワケ
ないじゃん。

ビビってるあたしに
お構いなしに話し掛けて
きてるこいつ。

「お前、制服間違ってんぞ」
「はっっ?」

おいおい何言っちゃってんのこいつ。

「だから制服間違ってるって言ってんだろ!?」

マジで言ってんのか!?

「どこが?」

意味の分かんないこと
言ってくるから
聞き返してやった。
そしたらこいつ、

「それ女子の制服だぜ。」

あぁ、意味分かった。
うん、そーだよ。
これは女子の制服ですよ。
「なにか問題でも?」

薄々こいつの言いたい
ことは分かってきたけど
言い返した。

「男子のくせにスカート?」
つかスカートはいてたら
普通女だと思うでしょ。

「あぁ、それ俺も思った。」
マジかょ?

みんな、そう思ってた
とか言い出して
呆然とするあたし。

確かに髪は短いけど!?
今まで散々言われて
きたけど!?

助けを求めて
夏子と美優を見る。

あー、なんでそんなに
楽しそうなんですか。

微笑みと優しい眼差し
向けられても
あたしは救われない
ってことに早く気付いてvV
つか気付け
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