幸せの条件
宝箱の選択
 私は、二日酔いだった。

しかし、仕事が出来ないほどではない。

ロッカールームで着替えた私は、デスクに向かって歩いていた。

前から女性の団体が来る。

すれ違う時に私は、手首を掴まれた。

「凜から聞きました。昨日のこと。」

「かわいそうな凜。」

「今日、休んでるのよ。ショックだったのね。」

「凜はず~っと拓也さんのこと、好きなの。」

「後からなんて図々しい。」

女性たちが次から次に喋る。

その声が私の頭に響く。

「うるさい!!」

私は、壁を拳で思い切り殴った。

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