幸せの条件
家族ってやつは
 私は、すごく不機嫌だった。

小会議室で携帯電話をいじりながら迎えを待っていた。

私は、1人で帰れると言ったが、聞き入れてもらえず、嫌々、姉のゆりの携帯電話の番号を言った。

「・・・片瀬さん、お姉さんが来ましたよ。」

婦人警察官が笑顔で私を呼びにきた。

私は、パイプ椅子から立ち上がり、婦人警察官の後ろについて姉の元に行く。

「さくら!!」

姉が私に駆け寄る。

「痛っ!!」

婦人警察官でさえも止めることが出来ないほど早く姉の平手が私の頬を叩いた。

「もうなにするのよ!!」

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