幸せの条件
 午後5時を過ぎると皆、帰り支度をはじめる。

音楽が本日の終わりを告げる。

一斉に皆、帰りはじめる。

私は、混んだロッカールームが嫌なのでいつも時間をずらす。

それまで自分のデスクにいることが多い。

今日の私は、イライラしていた。

今日に限って男友達も女友達もつかまらない。

しかたない。帰ろう。

私は、携帯電話をしまう。

絶交する前、葉月と歩と終電も気にせず、夜遊びしていた。

楽しかった。

本当に楽しかった。

私は、泣きそうになった。

下を向いて下唇を噛み、泣かないようにこらえる。

そんな私の頭がポンと叩かれた。

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