恋の仔イヌ
春。


朝のチャイムがギンギン、

ワタシの耳に響いてくる。


(今日は貧血ぎみなのにぃ・・・)

春のくせに強い日射しの中

ワタシは独りだけ

フラフラと歩いている。

(もうすぐ学校だから・・・)

がんばったケド、

数歩歩いたトコロで

やっぱり血の気がサーっと引いていく・・・

「ぁ―――」

こんな所で倒れたら学校で笑いものになっちゃう・・・

視界が反転する―――
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