恋の仔イヌ
「……これこれこういうコトだったんだ」



タケルに子供の頃の話をした。

こんなコト、こんな恥ずかしいコトを、他人に話したのは初めてだった。

ううん、タケルはもう他人じゃない。

ワタシの、愛する人。



「ルミ・・・」

タケルがワタシをいきなり抱き締めた。

ワタシはこの強い腕がスキだ。

「ルミ・・・ゴメン。辛かったんだな・・・」

「タケル・・・」

「オレ、ホントに何も気づいてなかった。ルミの彼氏失格だ。」

「ううん、ワタシは、タケルがスキ・・・」

「ルミ・・・」



ワタシ達はキスをした。

人前とか、そんなことどうでもよかった。

ただ、タケルを愛していた・・・・・・。




「ルミ、オレ達で、家族を作ろう・・・」
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