君は変人


あたしの返事も聞かずに、桜は走ってゲンの歩いて行った方向に走り出した。


「本当に行っちゃった、桜が」と完全に呆気にとられた川さんが呟いた。


「まさかだね。
桜って口は達者だけど、あんなに行動力あったんだ」


「桜も、少しは変わってきてるのかなあ」


少し嬉しそうに言った川さんは、珍しくあたしにもわかるように笑った。

ゲンに何があるのかは分かんないけど、桜に任せてみようかなあ、なんて思った。


「川さん、あたしね思うんだけど、桜が少しでも変わったとしたらそれは川さんのおかげじゃないかな」


驚いて息をのんだ川さんに、続ける。


「恋愛感情ない、なんて桜は言ってるけど、あたし最近桜はもう恋しているように見えるんだ。
だって、すごく優しい目で川さんを見てるんだもん。
だから川さん、もっと自信持って。ね?」




< 145 / 145 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:3

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

雨のふる季節に。

総文字数/7,414

恋愛(その他)14ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
神様? 私はいま、 17年間生きてきて、 初めて“男の子”と、 キスをしてしまいました。
記念すべき、100回目のキス

総文字数/6,177

恋愛(その他)11ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
中高一貫校だったから、 受験という壁もなく、 私と君の記念日は過ぎて、 もう夏はすぐそばだった。 君としたキスを するたびに数えていた 過去の自分が、 恋しい。 君とのデートも 君と手を繋いだことも 君の苦手な絵文字も 君とのキスも 当たり前とか、 普通とか・・・・・・ そんな風に なってほしくなかった。
「1つだけ、嘘をついたんだ」

総文字数/8,898

恋愛(その他)13ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
あなたは、ロボット。 だから、 私だけが年を取って、 皺くちゃのヨボヨボの おばあちゃんになるわ。 だけど・・・・・・ そんな私の隣に、 あなたはいつも笑顔で いてくれる予定だったのよ? 毎日紅茶、 淹れてくれるんでしょ? 学校での話、 聞いてくれるんでしょ? 置いてかないでよ。 消えるなんて、 言わないでよ。 「1つだけ、嘘をついたんだ」 微笑んで繰り返すあなたを、 一生離したくないと思った。

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop