I LOVE YOU ?

=最上級の最愛彼氏



重たい、重たい沈黙。


聞こえるのはマンションの前を過ぎる外の人達の声と、夜にも関わらず泣いている蝉の音。



もう何分こう沈黙が続いているだろうか。

いや、そんなに経ってはいないだろうけど。とても長く感じる。


何故だか、心が押し潰されそうな感じがした。


重たい空気が耐え切れなくてあたしは口を開いた。その時だった。


『……あの』


あたしとスイの言葉が重なった。



「…なに…」

「…いや、カンナこそ…」

「…早く話すなら話してくれないのかな、と」



あたしの馬鹿正直な気持ちを言ったばかりにまた重たい空気が流れた。


…今、あたしが"早く"なんて言わなければ、スイは話し出していたかもしれないのに。


やってしまった。振り出しに戻ったわ。


後悔しているとスイがあたしを呼んだ。
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