思う空*運命の人

そんな事を考えてると

「おい」

「………」

「おい!!お前だよ、美羽!」

えっ!?
私?
分かんないよ。
主語を使おうよ。

「あっはい!」

龍也さんの方を見ると、真剣な顔で私を見ていた。


何となく言われる事が分かって顔を伏せた。
そしたら

「顔上げろ。後、奏斗ちょっと出てろ」

すると
「あぁ、分かった」

すんなり出てった。


2人だけの部屋。
物凄く緊張する。

「美羽。顔上げろ」
私はそっと顔を上げた。


龍也さんは綺麗な目で真っ直ぐ見ている。

もう涙が出そう…
でもぐっと堪えた。

「なんで家に帰りたくないんだ」

やっぱり…

「えっと………それは…その…」

言いたくない。
言っても意味ない。
どうせ裏切られるんだ…

でも龍也さんは私の隣に来て。






「…お前を、美羽を救いてぇ」





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