ありふれた
「うっわ、最悪」

傘はさしてきたが、あまりのどしゃ降りで 四方八方から、雨のオールレンジ攻撃を受けた

あれ?

雨のオールレンジ攻撃ってかっこよくない?

「ぶぁっくしゅ!」

だめだ、 アホな事考えてたら風邪引いたかも………

とりあえず、なんか暖かいもの飲みたいな

リビング リビングと……
「あー 令二 お帰り」

「あ、百合、いたのか、お兄ちゃん雨で体冷えたから暖かいものない?」
「自分のツバ飲んどけ」
「…………」

ここで 二次元と三次元の違いを思い知らされる、
アニメとかだと
『あ、お帰りお兄ちゃん ご飯にする? お風呂にする? そ、それとも、わたっ 私…なんちゃって」
とかが普通なのに…

ああ、そんな妹いたらなぁ
グフッ グフフ グフフフフフ

「顔がキモい!!」
「うるせえ! こればかりはどうしようもないんだよ! つかキモいって何だ! 」

「えーと、そうだなぁ 顔。 あ、いや顔以外も…」
「すいません、真剣に悩まないでくれますか?」

現実の妹なんてこんなもんだ
妹兄の関係なのに 立場はあっちの方が上なんだよなぁ


まあ、百合はいいとして、暖かいもの………


「女の子探すときもそんな感じ?」

「あ、あのね?百合、お兄ちゃんそんな犯罪者じみてる? あ、お前の場合『うん』って言うからな、何て言おう、 ま、まあ普通に飲み物探してたんだよ」

「あ、この敵強い!」

「自分から話し振ってきたのに、聞けよ!!」

そんなこと言っても聞いてくれやしない、

ま、こんな性格なら仕方ないか、

「そういえば 令二」

「お、なんだ?」

「ご飯何がいい?」

いやぁ、こういうとこは素直でいい子だなぁ、

「カレー……なんて頼める?」

「うん! オタマジャクシの味噌煮ね、わかった!」

「ふざけんな!!食えるかんな物!」

「あー今の言葉、ご飯食べれない人に失礼だー」
「いや!だけど素材あんなら作ろうよ! なんでわざわざ捕まえに行くの!?」

「♪」

こ、コイツ……

ま、まあ
親が働きにいってる時にご飯作ってくれるのはいいことだな、うん
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