君が落とした青空



何度も何度も繰り返しているのに、自分の気持ちは行ったり来たり。

時間と一緒に自分の時間も何度も繰り返される。


「どうしたの?青い顔して」

1階に下りて母の声に顔を上げると、母が私の額に手を当ててきた。

「熱はないみたいね」

そんなにひどい顔をしているのだろうか。

うつろな瞳をしているだろうことは何となく感じて、そのまま眺めるように目の前のカレーを見ていた。

悪いけれど手を付けられるほど元気じゃない。


「…今日、休みたい」

いっそのこと、家の中に閉じ籠もっていたらいいんじゃないの?

どこにも行かず、ベッドで布団を被って息をひそめてすごしたら、何かが変わるんじゃないの?

私がいなかったら、修弥は出かけないかもしれない。

私がいなかったら、あのこと一緒に過ごせるかもしれないでしょう?


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