君が落とした青空




「実結!いつまで寝てるの!」


大声で呼ばれ、はっと我に返った。


目の前には真っ白な見覚えのある天井と――…柔らかい暖かい布団。

ここは――…私の、部屋?

「え…?」

私の部屋だ。
どう見ても私の部屋。

だけど――なんでここにいるんだろう。さっきまで私は――…そう思ってまだ脈の速い自分の胸をぎゅっと服の上から掴んだ。


夢?
でもここに今、私がいるって言う事は――夢?


あんなにもリアルな、あんなにも痛い夢?

「実結!」

まだ把握できないでベッドから動けない私に、一階から私に向かって叫ぶ母の声に慌てて「はい!」と返事をした。


さっきのが――現実だとしたら?そう考えてはみたものの、それはさすがに無理があるだろう。

あれから何があったのか私は何も知らないし。

でも――…夢にしてはなんてリアルな…縁起でもない…


階段をゆっくりと下りながら頭の中をとりあえず整理した。何となく夢でも納得がいかない気がするけれど。

でも夢としか思えないのも事実だ。


「ほら、遅刻するわよ!早くご飯食べなさい!」

のろのろとリビングに降りた私を見て、母は少し怒り気味にそういって、机の上に朝ご飯を置いた。





それは、昨日の残りの――…カレーライス。




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