pure love

epi6



「亮太と一緒に帰ったりせーへんの?」
突然部活中に智子がそんなことを言い出した。

「え?一緒に帰る?」私がそうやって聞き返すとコクンと頷いた。
「そんなこと考えたことなかったなー一緒に帰ってみたいなー」私がそう言うと智子はニコッと笑って私の手を引っ張った。

「そうとなれば今から誘うでー」
「え!?智子待って待って!!心の準備が…」私は落ち着いてふーと深呼吸する。

「準備なんかいらんいらん!!ほら行くで!!」智子がお構い無しにという感じで私の手を引っ張る。いつの間にか亮太の目の前に立っていた。

「亮太~」智子が代わりに亮太の名前を呼ぶ。亮太はパッと振り向き私が居たからかニコッと笑った。
「どーしたん??」亮太は私達の方に体を向ける。

「あのさー愛海、亮太と一緒に帰りたいて言ってんで」智子のその言葉に照れてしまう。
「うん、いいよ。一緒に帰ろっか」亮太は智子から私に顔を向けてそう伝えてくる。

「うん」私は笑顔で返事を返す。
「ほんなら部活終わったら迎えにいくな」それだけ話してそこでバイバイをした。

智子はこのことをすぐさま夏たちに報告。みんなキャーキャー騒いでいる。私も部活中亮太のことばかり考えていた。


部活が終わって野球部の方を見るとまだとんぼかけをしていて私は運動場で待っていることにした。
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