濡れた体温ごと奪って
あのお袋が同棲を薦めた理由…今んなってわかった気がする。
ただたんに思い付きで言ったんじゃなかったんだな。
昔から紗耶と母親との時間を大切にして来たあのお袋が薦めたんだ…。
紗耶の事を思っての事だったのか。
お袋は紗耶がまた傷つくかもしれないと予想してたんだな。
相変わらず勘の鋭い女だ。
「早速今日からだからな。取り合えず落ち着いたらでいいから、荷物取りに行こうな」
「…っ……いい…の?」
「あたり前だ」
紗耶の体を、強く抱きしめたまま、頷いた。