濡れた体温ごと奪って


「やぁっ!!翔ちゃっ!!!」


「翔矢は来ないわよ。今夜は私と約束があるの。助けに来てくれる人なんて、誰もいないわ」




やっと…やっと私……翔ちゃんと幸せな日を過ごし始めてたのに…。


どうして…こんな風になっちゃうの…。


私はただ、翔ちゃんの事が好きで…ずっと大好きで…ただそれだけなのに…。


過去の光景が脳裏に浮かんでは、あの時の記憶がフラッシュバックして…怖い…。


叫ぼうにも…声が…出ない…。


翔ちゃん…ごめんね……ごめんなさい…翔ちゃん…。



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