AVENTURE -君の名前を教えて-
「………っ!」

思わず涙がこぼれる。


ダメ、こんなところで泣いたら。
ホテルじゃないんだ、アヤの家なんだから。


必死になってこらえようとするが、まるで決壊したダムのように、涙は止まってくれない。

「もう…なんなのよ」

アイツの目の前でも、その後も。

ずっと我慢できていたし、このまま綺麗さっぱり忘れられるとすら思っていたのに。


「ふっ……っく…」

口に手を当てて、思わずその場にへたり込む。


私やっぱり、アイツのこと、好きだったんだ。



そう思うと、もう、涙を止めることはできなかった。


もう、ヤダ。
私、別れたくなんかなかった。これから先も、ずっと一緒にいたかった。

熟年夫婦みたいだとかなんだってからかわれるのもホントは嫌じゃなかった。

からかわないでよって言ったけど。ホントはすごく嬉しかった。


なのになんで?何で?

なんで私、一人でこんなところにいるの?


ずっと一緒だって言ってくれたのに。ずっと一緒だって、信じてたのに。




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