青空の下で

屋上と交わり


○● 屋上と交わり ●○


人気のない廊下を遠くから聞こえる先生の声に耳を傾けながら歩く。

たしか、今は5時間目の途中で・・・。

昼休みを保健室で寝て過ごした私はまだ少しぼおっとした頭をハッキリさせるために屋上に向かっていた。


私の学校は決して屋上開放なわけではないのだけれど、時々鍵がかかっていなかったりする。

いつか、誰かに


『このご時世、厳しく屋上管理してない学校とか珍しいよ』


と言われた記憶がある。



「ま、開いてなかったら開いてなかったでいいか」


階段を上りきって・・・


「やった」


取っ手に付いてるはずのチェーンと南京錠が無かったことに軽く心の中でガッツポーズをする。

扉に手を当てて、ゆっくりと押していく。

と、同時に風が吹いてきて髪を巻き上げる。


「んーー!」


背伸びをして空を見上げる。


「快晴、快晴っ」
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