図書室ではお静かに~甘い声は唇で塞いで~【完】


美優がゆっくり顔を上げる。

その頬には涙があったけど、その顔は驚いていて・・・。




「・・・ホントだ」




蓮を見上げてつぶやく。



ほんの少し、顔を動かしたらキスできる距離。

蓮はその衝動に駆られながら、懸命に理性を保つ。

そして笑う。


「な?」


うまく笑顔が作れたかは分からないけど。


「うん」


美優が笑う。







いつもの笑顔で。


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