涙の宝器~異空間前編


前方を見ると、ホームの一車両目から三車両目に繋がる階段を、駆け上がってくる茶色い子犬が見えた!!



子犬はこっちに向かって走ってくる。



「ワンワン!!!!」



子犬とは思えないほどの声量!


ただ事ではない何かが起こってしまっている事を、必死になって俺にぶつけてくる感じがしたんだ。




子犬は立ち尽くす。
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