涙の宝器~異空間前編
目的地に到着。

二人は小さな岩に登った。
荷物や釣り具を置いて、まずは海を眺めながらお互いに水筒のお茶を口に含む。
しばらく経ってから、俺は自然の中で深呼吸をしていた。

島独特の海の色。
景色だけでも最高だった。
父さんとは自然を通しての語りの場となった。

父さんとも色々あったが忘れ去ろう。
この日は大量に魚が釣れた。
俺もいつか子供を連れて、一緒に釣りをする日が来るのだろうか?

最後の思い出を胸に焼き付けた俺は、この三日後に東京に上京した。
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