お伽話をキミに。




それより今何て言った…?




「…冬、休み…?」


「…何、悠斗忘れてたの?」




俺の呟きに郁人が無表情のまま反応する。



………忘れてたなんてもんじゃないっすよ、郁人さん。

すっぽ抜けてましたよ、まじで。


だって今の俺にはそんなもの必要ないですもん。

てか邪魔、寧ろゴミ。


もういっそ消えてしまえばいいのに。




「お前今、全国の学生を敵に回したぞ」


「うっさいっ」




だって、だって…




「会えなくなるじゃん…!!」




如月さんに!

今だってなかなか会えないのに!!




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