お伽話をキミに。




俺は思わず如月さんの台詞を遮るようにして声を上げる。


かなり緊張して構えてたせいか、最初はその言葉の意味をうまく理解できなくて。

でも、俯きながら恥ずかしそうに、申し訳なさそうにそう言う如月さんの姿に漸く処理できた俺の頭。



迷惑なんてことあるわけないんだ。


っていうか寧ろ勉強っていう受験生にとってかなり貴重な時間を分けてもらっちゃっていいの?


そんな仲いいってわけじゃないのに、プライベートな時間を分けてもらっちゃって…いいの?




「…じゃあ…お願いしてもいい、ですか?」




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