お伽話をキミに。




本気でどうでもよさそうに答えやがったな、郁の奴。


読んでみればいいのに。
絶対めちゃくちゃハマるから。



俺はこれが読みたいが為に毎月持ち合わせる人脈をフルに使って、誰にもばれないように買ってるっつーのによ。



ちょっと傷付くぞ。





「…さて、と。今月でちゃんと進展してくれっかなぁ〜」





まぁ、いつまでも郁にかまってる時間はない。

そんな時間勿体ないし。




それより早く今月号読まなきゃだろ!




漸くお楽しみタイムに突入できる俺は、鼻歌を歌いながら意気揚揚と今月号を開いた。



横目に明らかに白い目で俺を見る郁が見えたが、そんなのは気にしない。




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