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だからって。

お節介だとわかっているからって、勝彦をこのまま放っておく訳にはいかない。

同じ空手部の仲間なのに、一人だけ途中で部活にも顔を出さずに終わってしまうなんて、そんなの寂しい。

私が寂しい。

「ねぇ勝彦!」

「わかったよ…うるせぇなぁ」

彼は私のしつこいまでの説得に折れたのか、ヘッドホンをとって返答した。

やっと私の言葉を聞き入れる気になったのだ。

思わず顔がほころぶ私。

その顔が次の瞬間、すぐに夕暮れよりも赤く染まる。

勝彦は優越感たっぷりの顔で私に言ったのだ。

「必死になって説得しちゃってさ…涼子、実は俺の事好きだろ?」

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