キスして
それは朝のHRのことだった。

37歳の予想は外れ、38歳だった女の担任の言葉はわたしを有頂天にさせた。


「めんどくさしし~…今の席の窓側から隣の男女でいいでしょ?これで決定♪横に女の子がいない男子は裏方ね♪」


それは今度の新入生オリエンテーションでの肝試しの男女を示すものだった。

わたしが窓から何度見ても…わたしの相手は涼風くん。


チラッと涼風くんを見たら肘をついたまま身動き1つ取ってない様でボーッとしていた。


「涼風くん、涼風くん。」

わたしが小さく声をかけた。

周りはガヤガヤしてるのでほとんどの人が聞こえない。


「あ?」

「わたしたちペアだね♪」

「は?何の?」

「今度の肝試し…聞いてなかったの?今の。」

「ボーっとしてた。え?お前と?」


そこで見るからに嫌そうな顔をされた。

ショックだけど負けない!!!


「うん、わたしと♪よろしくね!!」

「はぁ…まじかよ。ま、お前ならまだましな方か。」


そう言うとまたプイッと前を向いて肘に顔をのせた。

相変わらず絵になるなぁ。


え??ましな方??

わたし、いい方?


その一言がわたしを今日1日有頂天にさせた。

それだけじゃなく、まだ幸運は続く。
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