蹴球天使



「別に、もうやらねぇ」
校門の脇のベンチに横になりながら口を開く。

「なにに逃げてるのか知らないけどさ、あたしは出来るうちに、やりたいことやった方がいいと思うよ」

そっと向かい側のベンチに腰掛けるレイを見る。

「俺、しんどいんだよね。期待とかされんの。なんか重苦しい」

「そんなこと、関係ないじゃん。周りの人なんか気にしないでサッカー楽しんだら?」

「期待されたら、裏切れないだろ」


俺の言葉を聞くレイの瞳はどこか寂しそうだった。

「――…‥せに」

そう小さく呟いた言葉は聞き取れなかったケド聞き返すよりも前にレイが立ち上がって

「じゃあ、あたし行くね」

そう言ってグラウンドの方に走って行った。








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