終止符。
「…さん…おかあさん!!」


視界は一瞬に歪む。

泣き崩れた私の肩をそっと祖母が抱く。

おぼつかない足取りでその場から離れ、祖母の胸で私は泣き続けた。

どれだけ泣いたのだろう?

ゆっくりと重たい顔を上げると、着物を着た、葬式にそぐわない雰囲気の女の人が近づいて来る。

とても綺麗で。

派手で。

力強い目が印象的で。

誰?

その綺麗な人は、私の顔高さに合わせてしゃがむ。

「はじめまして、咲良(さくら)ちゃん。私はjewelのママをやってる、高木律子です」

「あ…」

母の口からよく出ていた名前だった。

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