Last Sound

俺の野望






「いらっしゃい、波瑠斗くん。

さて、あそこに行こうか」


職員室で自分の席にふんぞり返っていたエトーに声をかけると
そう言われ、エトーが指したのは…



「せ、生徒指導室……」


ここは特別な部屋だ。

謹慎になる前、なったあとの生徒だけが入る部屋。


進路相談や、個人的な話をするだけなら普通、相談室に行く。


あれ?

俺…マジでヤバイ感じ?


でもそんな記憶、ないんだけど。

まさか…俺、無意識のうちになんかやったのか?



「まあそんなビクビクすんな、って。

な?波瑠斗」


エトーは俺の肩に手を回す。



おいおい、待て、エトー。

そんな顔されたら余計、ビクビクするって。


俺の肩に手を回したエトーは笑っているのに目だけが全然笑っていなかった。



…どうなるっ!俺っ!!!







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