キラキラしたあなたへ


午後の部が始まるから、私と杏奈は席に戻っていた。
杏奈は、小声で


「高木も体育専門委員だって」


と言った。
杏奈、それ知ってるよ。だって集会の時に見た事あるし、しゃべった事もあるもん。
てか、なんでいちいちそれを言うかなあ。


杏奈が、高木高木っていうから、私はふと高木の方に目を向けた。

そこには。


「高木って…」


学級旗を振り回して、ハシャぐ高木の姿があった。


無邪気に笑う高木が少しだけ、笑えた。







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