真珠
泣いてる麻友の背中をお婆ちゃんが優しく、ずっと擦ってくれてる…。



「お婆ちゃんはね、7回も流産したのよ。昔は医療も今みたいに進歩してなかったしね。」



え…7回…。



「可哀想だけど、これが赤ちゃんの運命だったのかもね。少しの間でも麻友ちゃんのお腹に居て幸せだったはず」


「産まれて来て、体が弱く、病気ばかりで苦しい思いをさせる方が可哀想」



「きっとまた麻友ちゃんの所に帰って来てくれるよ」


お婆ちゃんの優しく背中を擦る手が温かくて、しょうがなかった…。



< 25 / 28 >

この作品をシェア

pagetop