シャーペンと君とあたし
*君が愛しいから





『いつ?いつアメリカに行っちゃうの?』


『……来年の、春。』




でも、次の日から

あたしの隣は空席のまま。



春が来るのを待たずに、君は飛び立った。




なんにも言わずに。


誰にも告げずに。



会いたいよ、俊。会いたい。





──… あたしはもうすぐ、20歳の誕生日を迎える。



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