【完】甘い恋愛授業
―――ピーーーッ!
ハッと、我に返った。
「えーと……?」
ゆきはキョトンとした顔で、俺の顔を見つめていた。
今のは、サッカーのホイッスル音か。
サッカー部……ねぇ。
「……チッ」
盛大な舌打ちが、俺の口から漏れる。
いい雰囲気だったのに、どうしてくれんだよサッカー部。
「……ほーんとサッカー部って、とことん邪魔してくるよな」
思えば、サッカー部である長瀬がいなかったら、ゆきは俺のことを好きになったかも……
って、あれ?
ゆきは俺のことを好きになったかもって……
なんだよそれ。
俺は、ゆきに好きになってほしかったのか?
そんな、
そんなのまるで、
まるで俺が、
ゆきのことを、好き、みたいじゃないか……。