【完】甘い恋愛授業
「お前が長瀬の前で慌てたりするのは、ただたんに男の経験が少ないだけ。お前、彼氏できたことないだろ?」
「……まあ、はい」
「だったら、その経験をすればいい。それだけの話しだよ」
そう言うと、時東くんはつかんでいる私の手をグッと引っ張って……
急に時東くんの顔が間近になって、ピクッと肩が跳ねる。
わわ…っ
息、かかっちゃいそう……
「時東…くん?」
「だから、俺がその経験をお前にさせてやるよ」
「経験?」
「……お前に」
“俺が、恋愛のことについて教えてやるよ”
時東くんはそう言って、優しい笑顔を私に見せた……。