【完】甘い恋愛授業



そんなことを考えながらボ〜ッとグランドを見ていると、
いきなり後ろから「山崎さん」と声をかけられた。


「あ、藍沢くん」

「昨日は科学部に行けなくてゴメン。今日も用事があって、行けそうにないんだ」


「そう、佐野先生に伝えておいてくれる?」と言って、藍沢くんはかけている眼鏡を人差し指で押し上げた。


藍沢 和泉(アイサワ イズミ)くん。

私と同じクラスで、数少ない科学部の部員だったりする。

サラサラな黒髪に眼鏡があってて、凄く頭が良さそうな……

いや、うん。藍沢くんは本当に頭が良いんだけどね。


「うん分かった。佐野先生には、ちゃんと伝えとく」

「ありがとう。じゃあ、明日は絶対に行くから」



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