【完】甘い恋愛授業
「……はぁ。じゃあ、俺の役目もここまでだな」
藍沢くんはため息をつきながらそう言って、科学室を出て行こうとする。
そんな藍沢くんを、歩くんは「藍沢!」と言って引き止めた。
「……なに?」
「あの、さ……ありがとな」
歩くんは少し照れくさそうにそう言って、フイッと藍沢くんから視線を逸らす。
そしたら藍沢くんは、少しだけ驚いたような顔をして……
「……お前も、変わったな」
そう一言だけ言って、藍沢くんは科学室を出て行った……。