【完】甘い恋愛授業



「……はぁ。じゃあ、俺の役目もここまでだな」


藍沢くんはため息をつきながらそう言って、科学室を出て行こうとする。

そんな藍沢くんを、歩くんは「藍沢!」と言って引き止めた。


「……なに?」

「あの、さ……ありがとな」


歩くんは少し照れくさそうにそう言って、フイッと藍沢くんから視線を逸らす。

そしたら藍沢くんは、少しだけ驚いたような顔をして……


「……お前も、変わったな」


そう一言だけ言って、藍沢くんは科学室を出て行った……。



< 386 / 454 >

この作品をシェア

pagetop