【完】甘い恋愛授業



「私の鞄まで持ってくれて」

「これは、ゆきの恋人として当然のコトで……」

「そんな当然のコトが凄く嬉しいんだよ。そんな当然のコトが、歩くんの優しさだって分かるから」


「そんな優しい歩くんが、自分のこと最低なんて言っちゃダメだよ」と言って、キュッと繋いでいる手に力をいれる。


「……手も凄くあったかくて。そんな歩くんを、私は好きになったから」

「……ちょ、ゆき」

「優しい歩くんを、私は好きになったから」

「ゆき、待って…っ」

「私は歩くんのことが、大す…」

「ゆき、ストップ!!」


歩くんの大声により、私の言葉がかき消される。

「歩くん?」と呟いて歩くんの方を見てみると……



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