借金とりとおにごっこ!?

7.学園祭


私が本名を明かしてから
何故か周りの反応が変わりました

なんていうか、
すっごく話しかけられます


「楠木さん、なんで偽名使ってたの?」

「お前失礼だろ!
俺はそんなの気にしてないよ!!
そんなことより、今日一緒にお昼しない?」

「お前楠木さんが困ってるだろ!
こんな奴ほっといて、僕と食べましょう」


......男の子に


それは、まぁ、心配してくれるのは嬉しいけど

クラスの人が優しい人ばっかりで嬉しいけど


ちょっと、いやけっこう困ります

だって、夕矢が最近すっごい嫌味
言ってくるんだもん!


「楠木さんモテモテですね」って!
別にモテテもないし、
ただ気を使ってくれてるだけだし

モテモテなのは夕矢のほうでしょ!!

あ、ほら!
今だって隣に知らない女子がわんさか居る

私はいちよう彼女なんですけど


ちょっとむっとして夕矢をジトーと見る


するとなにか視線を感じたのか
夕矢が不意にこっちを向いた

目が合ってしまいあたふたしていると
夕矢が優しく笑った

時が止まったようにその笑顔から
目が離せなくなった


そっか、私あの女の子達に嫉妬してたんだ

でも、心配なんかいらなかった

だって、その笑顔は私だけに向けてくれてる


私もそれに答えるように笑った





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