海よりも。

「私ね...点滴を看護婦さんに
かえてもらってたら、ここ2,3年
意識不明だった子も目を覚ましたって言ってたの。

だからもしかしたら和紀かもって思って...」


「そうなんだ...。俺はずっと心配だった。

なんで俺が助かったんだって。
もしかしたら鈴香助かんなかったのか?って
思った。でも、お前を見たときビックリした。」


「私もだよ。それに、向こうにいたときより
和紀の顔、大人っぽいんだもん。」

「まぁ、2年くらい前の顔だったしな?」

「ってことは、今高校3年生?」

「あぁ。」

「結構歳離れてるんだね...」

「なんで?」

「だって、私まだ中学生だし。ガキだし。
向こうのときはそんなに気にしなかったけど...」


「あのなぁ、俺別に気にしてねぇよ?
どこにいようが、歳が離れていようが
俺、鈴香のこと好きだし。」

「うわぁぁん...がじゅぎぃぃ!!」


「だから、な?気にスンナ。」

「うんっ!」


「あ!まだ言ってなかったな。」

「え?何を??」

「俺と、ずっと一緒にいてください。」

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