オモイビト


……つまり、会社の近くにいることは確かだけど、行方不明ってことだね?


「……なんか、すごいね」


ついには社長さんになってましたか……。

兎さんは喫茶店始めちゃうしね。

寅さん運転手だしね。


「辰が変な理由もわかったし、トンズラ秘話も話した」

「お父さんも、すごかったけどね……」

「だからもう話すことはねぇ」

「そっか」

「……お前」

「……ん?」

「想と顔合わせたくねぇからって逃げてんじゃねーよ?」

「……てへっ☆」


そしてあたしは有無を言わさず想の前に差し出された。

陽紀ヒドい、もうちょっと話してくれててもよかったのに!!


……なんて思ったりもしてるけど、愛ちゃんの話は聞いてみたいと思った。
< 122 / 200 >

この作品をシェア

pagetop