放課後恋愛

「そんなわけねぇじゃん。俺、真面目に言ってるんだけど。」


九条君は、カバンからテキストやノート類を次々と出し始めた。


「ほ……本当に勉強しようとしてるの?」


「もちろん、そのつもり。それならここに来てもいいんだよな?」


「……うん。」


不服ながらも、そう返事をするしかなかった。


勉強するんだったら、私も“出て行ってよ”なんて、さすがに言えない。


一体、どういう風の吹き回し?



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