成熟と化して

部活動同士が競う大会、部活対抗競総会

盛り上げ部もさっそく準備に取りかかる

「やっぱり大会を盛り上げる奴がいいな」

「そうですね」

あっさりと賛成する佐藤。段々と紙田色に染まりつつあった

「逆にドン引きされる物でもいいかもな」

「例えば?」

「う〇この形したロボットとか。リアルに臭いもつけたりして、あ、これいいな!!!」

一人で興奮する紙田を冷ややかな視線を送り、
「…たしかに」

と、理性ではダメと思いながら、頭のどこかでいいなと思っている自分がいた。

「だろ!!?よし、うん〇ロボットに決定!!」

で、部活対抗競総会に出す品物は、うん〇の形をしたロボットに決定した。

「よっしゃ。造るぞ」
もともと、紙田はロボットを造るのが大得意だった。

だからロボットは無事できるだろう。
問題は臭いだ。

―臭いは何にするか…
ここまで考えが達したとき、佐藤は、羞恥から頬を赤くした。

前の佐藤なら、冷ややかな目で送っていたのに、今は真剣に考える程までに紙田色に染まっていたからだ。

―うわ…嫌すぎる


「よっしゃぁ!!うん〇完成!!」

「…せめてロボットも付けてください」

「臭いどうしよっか」

そう言ったあと佐藤に
「おまえ、うん〇探してこい」

「嫌です」

心の底から批判したことに、佐藤は「まだそこまで染まってない」と安心した。

「ま、そうだよな」

紙田はハハハと笑った
「…そういや、口を磨かずに、放置しとくと、うん〇の臭いがするよな?」

「ん?なに言ってるんですか?」

「よし、磨くなっ!!佐藤」

「嫌です」

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