成熟と化して
「で、その不良ってのは誰?」

「一応先輩の友達に」

「マジかよ。あいつら激弱だぞ」

「だからですよ」

「なるほど。で、中止って連絡いれたか?」

「いいえ」

「おい!!早く連絡とれよ!!ミサイルに撃たれるぞ!!」

「あ、でも遅いらしいですよ」

「え?」

佐藤が指さした方を見ると、既に不良、もとい紙田の友達×2は真菜たちに絡んでいた。

「おいおい、何見せちゃってくれてるの?」

と、一昔前の不良を演じる紙田の友達×2

「すみません」

素直に謝る真菜。
どうやら、自分等がこの二人に悪いことをしたと勘違いしてるようだ。

黙っているアンドロイド紙田

「おい、よく見たらかわいいじゃん。こんな男より、俺たちとデートしない?」

「あの…すみませんが、デートじゃなく、散歩ですけど」

と、丁寧に訂正する真菜。
返答するところが少しおかしいが。

「そんなのどっちでもいいんだよ!!おい、来いや!!」

ついつい熱が入ってしまう紙田の友達×2
真菜の手を引っ張ろうとする。
というか、真菜は車椅子に乗ってるので、手を引っ張っても意味がないのだが。


「オイヤメロ」

カタコトで言うアンドロイド紙田。

しかし、紙田の友達×2は異変に気づかない

「なんだよ兄ちゃん。俺たちとやろうってか」




「ね、ヤバくないですか?」

心配そうに見つめる佐藤に対し、紙田は笑っている

「おもしれーな、あいつ。めちゃめちゃ演技下手じゃん!!」

腹を抱えて笑う紙田。

「ま、たしかに下手です…ってそこじゃないでしょ!?止めないとミサイルに…」

「あの状況で止めても、あいつら、熱入ってるから無理だろ」

「いや、そんな冷酷な…」

「真菜さえ無事なら俺はいいし」

―…狂ってる…


と、密かに思う、佐藤であった。

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