妄想ハニー
あたしは彼女なんだから、教えてくれるよね??
そんな微笑みを健二くんに向ける。
健二くんは一瞬、『しまった』という顔をしたが、すぐに真顔に戻り赤外線送信してくれた。
…よし。健二くんのアドレスゲット!
『…これから、よろしくね??』
骨格を完璧にあげて、ニコリと笑うあたしと
ポケットに手を突っ込んで、ぶっきらぼうにこちらを向く健二くん。
健二くんからは、第一印象の『誠実な人』っていう面影は一切ない。