春も嵐も
危ない息子って…図星過ぎて、俺は何も言えなった。

「大丈夫だったって。

商店街売却の話、なしにしてくれるって」

そう言った俺に、
「よかった…」

親父はホッと胸をなで下ろした。

全く、アホか。

こう言うのを過保護って言うんだろうなあと、俺はそんなことを思った。

「って言うか、親父」

「んっ?」

「もう時間も時間だし、今から昼飯を食べに行くか?」

「そうだな」

「弥生には悪いけど」

ハハハッと笑いながら、俺たちは歩き出した。
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